自由帳

今から私を探す旅にでます

気持ちの整理はじめました③〜手放した先にあるもの〜

あっと言う間に時は過ぎて。 1カ月前でさえもうどうしていたのか思い出せません。

毎日気持ちは大忙しで、でも体は思ったように動けずにいました。

ぼんやり夜の空を見上げると下弦の三日月。

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もうすぐ長年続けた仕事を辞めます。 続けられないほどのことがあった訳ではないのだけど、小さなことが少しずつ重なって違和感と不満が溢れてしまった。 環境が変わったというよりは私自身が変わったのですが。

後のことなんて何も考えてなくて、でも何とかなるだろう、何とかするだろう、と自分を信じられるようになりました。

今までひたすら家計のためにと頑張ってきましたが、しばらくはひとりでゆっくり考えようと思っています。

私の気持ちが整っても、すんなり辞める流れにはならず苦しい毎日でしたが、退職の日が決まると肩の荷はまだまだ重いのに何だかほっとしている自分がいました。

最後の力を振り絞りながら、短期間の引き継ぎを少しでもいい方向に向けられるように動きはじめると、今まで以上に周りの理解や協力を得られるようになりました。

何もかも抱えて苦しくなっていた自分。 もっと早く上手に助けを求められていたならどうだっただろう。 実際辞めるまでには上司からの提案や引き留めがあったのですが、本当のところ辞めると決めたことでやっと手放せたのだと思います。 つまりは辞めることでしか解決はなかったのです。

今は職場に起こした渦が一丸となっていくのを見届けながら、この仕事を最後まで全うします。

小さな歪みが、今は懐かしいくらいに感謝の心を感じながら。

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仕事を手放すまで決して楽ではない家計のことなど不安はたくさんありました。 でも、このままでは「私が可哀想」。 いつも自分を後回しにして無理を強いてきました。 「誰にも頼らない、私ひとりでできる」 そんな気持ちになるしかない環境もあったのだけれど。 そんなことに気づくことも、疑問に思う余裕さえなかったのです。

私が夫を手放して、鏡の存在と出会い、迷い悩みながらも新しい道がどんどんと開けていきました。

離れる覚悟をしている私は先を不安に思う夫をなだめながら、今は時間をかけています。

早く早くと慌てる気持ちを鎮めながら、お互いを癒やしていく時間が今は必要なのでしょう。

晴れやかな気持ちで次に進むためにも。

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今も先のことなんてわからないけど、ただ自分の望むことに正直でいたいのです。

そして自分が決めることを誰かのせいにしたくない。

本当はもっと気楽でいいのかも知れませんが。

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鏡の相手との物理的距離はそのまま。 少しずつお互いの輪郭を知り、心の距離は近くなりました。

まだふたりきりじゃないふたりが、周囲の人をすり抜ける瞬間はとても素早いスピードで、心の底から湧き出る言葉がお互いを的確に射抜いている。

そしてその答えも真っ直ぐにお互いの心へと飛び込んでいくようです。

何も意図していないはずなのに、深く心に届くような優しく力強い言葉で。

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思いがけない出会いで心は揺さぶられ、たくさん涙も流しました。 その度心は強くなり、迷いは消えていきました。

あれから一年。今は目の前の現実をしっかりと生きています。

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手放すことって簡単ではないですよね。 手に入れた時は必要で、心から願ったものだから。 何かの合図がなくちゃ握った手を離せない、そんな気持ちもわかります。

それを踏まえて言えることは、   重くて大きな歯車を回すのは、軽くなった自分です。

不思議だけど、本当に。