回顧録は私の中の大きなわだかまりだったのでしょう。少しずつ書き足していきましたが、あの頃の孤独感を思いだしてその度に涙を流しました。
辛いままで長いこと心にしまっていたことも、きちんと思い返して今を生きれば意味のないことなど何もないと気づく。
こうして文字に起こすことで先生や母の思いも大人になった私が違う面から見ることができるのです。
子どもの私を抱きしめて、止まっていた時間がゆっくり動き始めます。
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一つの命が一生のうちにどれだけの人たちと関わって行くのでしょうか。
いろいろな経験で育ったり削られたり。
辛いこともあるし常に幸せじゃないけど何となく自分なりにバランスを取っていくのではないでしょうか。
人間関係が増えるほどそのバランスは取りづらくなるので時々疲弊してしまう。
その時に大事なのがひとりでいられる力だと思います。
ひとりになって、ひとりで考えれば自分にとって必要なものだけを選べる。
例えばそれで孤独になったとしても、自分自身を幸せにできます。
辛い時こそ誰かに頼らずひとりでいる。
誰かといても心をひとりにする。
これを出来る人はどんどん強くなり、自分の思い通りに生きていけるはずです。
私の場合、強制的にひとりの時間がやってきます。これは「今よく考えなさい」というお知らせだと思うので、自分に深く潜って心の内を確認しています。
自分に向かい合っていると誰かと一緒に感じる幸せとはまた違う幸せが自分を包む瞬間があります。
この時の喜びを説明するなら愛が溢れて今ならすべて愛せるという感じです。
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自分を許して誰かを許して、もっと楽に生きていいんだとやっと気づきました。
自分を生きるにはまだ程遠いですが、少しずつ進んでいきます。